2009年07月01日

機動戦士ガンダム THE ORIGIN (19) ソロモン編・前 (角川コミックス・エース 80-22)

ジャンル: Book ( コミック )
発売日: 2009/06/26
価格: ¥ 588

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★★★★★ 漢、ドズルの生き様
ガンダム THE ORIGIN の19巻目です。

とうとうソロモン戦が始まりました。
オリジンは安彦さんの解釈で描写されていますから
富野ガンダムの好きな当方からみるとちょっと違和感があります。
モスク・ハン博士とアムロのやり取りなど
TV版では技術者同士のエールや博士のさりげない父性が垣間見える描写でしたが
オリジンはあらゆる意味で熱いやり取りが交わされます。
シャアとキシリアのやりとりも劇場版の柔らかな人間関係ではなく
非常に緊張感のある硬質なものになっています。
個人的に違和感がありますが富野ガンダムと安彦ガンダムはまったく別物と考えれば
非常に楽しめる作品となっています。
スレッガーさんとミライさんのやり取りはカットとコマワリと二人の表情がステキで
劇場版よりもジーンと来ちゃいました。

今回の特出はドズルさんでしょう、
安彦さんのウィキでの発言で、
もしかしたらドズルさんが一番好きじゃないかと思っていましたが
その描写は本当にカッコよく、そして泣けます。
本当に子供と妻を愛した男、ドズル。
本国(兄と姉)から見棄てられ絶望的な戦局の中で、漢の意地を貫こうとするドズル。
劇場版では安彦さんは書き下ろせなかった所為か、非常に情感溢れる描き方です。
早く次の巻が読みたいと思ってしまいました。
結末は哀しいのに。

★★★★★ 今巻もテレビシリーズと若干違う物語が読者を飽きさせないので☆5
地味にMAザクレロの大きさが変わっていたり、ガンキャノンの番号が劇場版と変更されていたりと些細な変更が、新訳らしくて面白い。問題は連邦のモビルスーツ(及び兵器群)が全部格好良く見えない(兵器も工業製品なんだから美しくないとなあ、ダサイのがリアルと思っている大河原派には理解できないだろうけど)事くらいかなぁ(笑)。
今巻もテレビシリーズと若干違う物語が読者を飽きさせないところが、実にイイ。正直、冨野版よりストーリーテラーとしての才能が安彦良和には在ると思う。
……だけれども、冨野小説版みたくシャアの逆襲編までオリジン版で連載して欲しいとミーハーながら思っています(笑)。

★★★★★ マグネットコーティング!!
前巻でシャアに屈辱の敗北を喫したガンダムとアムロ。
アムロがガンダムに性能の限界を感じていた矢先の事件でした。
そこでガンダムは大改修を受ける事になります。
出撃できずにやさぐれるアムロ。
仲のいいはずのフラウにもつらく当たってしまいます。
そこに登場のモスク・ハン博士。
原作とは違い、2mを超える巨躯と、技術屋としての誇りを併せ持つ一角の人物として描かれています。
ソロモンでの苦戦を聞き、焦るアムロ。
ガンダムは無事改修を終えられるのか?
そして激戦地ソロモンに間に合うのか?!
さらに戦場の仇花となる運命のドズルの漢振り、
戦場に小さく咲いた恋の花、スレッガーとミライの運命・・・。
結末を知っているはずの物語なのに、どうしてこんなにも胸が締め付けられるのでしょう?
それはきっと、ガンダムに込められた様々な人の沢山の想いが、安彦先生の筆を通して結実しているからでしょう。
ソロモンは灼熱の光に包まれます。
それは覆せない「ガンダム」の運命なのです。
でも、ただ散らない、運命に懸命に抗おうとする儚くさえある想い。
それを本書で感じ取っていただければ・・・。

★★★★★ 戦場の漢たち。
いよいよ一年戦争終盤の大一番、ソロモン会戦。
物語の大筋は原作通りですが、随所に安彦節が炸裂し、激戦の裏にある真実を描きます。
その一つ一つが良く出来ていて、まるで初めて知るストーリーのような錯覚を覚えました。
特に、戦場を駆け巡る戦士達の漢っぷりに、鳥肌ものです。

まず、「マグネットコーティング」のモスク・ハン博士。
前巻のシャリア・ブル同様、キャラ設定が大幅に変わっていて、ここでは野暮ったいけれど仕事に妥協のない、職人肌の技術士官として描かれています。
原作ではイマイチ釈然としなかった新技術について詳細に解説されたり、アムロが博士と激論を交わすなど、ここは読んでいて楽しかったですね。

また、アムロも大きな成長?を遂げたのか、皆に「特別扱いされて良い気になって!」と言われ続けていた点に対し、少しも引かずに反論をします。
ここを読むと、アニメでは同調しづらかったアムロの主張にも一本筋が通っていて、納得です。
ただ、セイラさんとの間に流れる微妙な空気は、今後の伏線にも思え、ちょっと気になります。

そして、ソロモンと言えば、ドズル。
アニメではその死に様に強烈な印象を残しましたが、ここではそこに至るまでの、戦場における戦士のあり方をまざまざと見せてくれます。
特に、ミネバとのシーンは、娘のいる私には涙なくして読めませんでした。
安彦氏が一貫して注いできたドズルへの愛情が、この本巻に凝縮されているのでは?
それほど男っぷりが良いです。
ここを読むと、軍人ランバ・ラルがかつてドズルの部下になったのは、決して部下の生活のためだけではない事が、良く分かりますね。
そして次巻ではいよいよドズルが最期を迎えますが、それは同時にスレッガーの最期でもあり、号泣必至。

その他にも、シャアとキシリアの息詰まるやり取りや、ソーラシステムを照射するティアンム、設定上やむを得ずボールで出撃して死にかけるハヤト、戦争特需で大儲けするペルガミノまで、最後の1ページまで手を抜かず、隅々にまで安彦氏の気合がみなぎっているようでした。
物語がクライマックスを迎えるのに相応しい盛り上がり方だと思います。

★★★★★ ドズル・ザビは男の中の男です


やたら安彦版ではコメディ的キャラになってしまった
ドズルですが、ちゃんとソロモン編では
株を上げる男前ぶりを発揮してます。

ドズルが、ギレンたちの未来を予言している
皮肉な発言も良いですが、
もし彼が連邦と和平交渉をしていたら
後の歴史はもっと優しいものになれたかもですね。



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posted by autoblog008 at 13:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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