
★★★★★ 動乱前夜の最後の平穏。
久しぶりに、ホッと一息つかせてくれた巻だったと思います。野風の退場は寂しいけれど、決して希望のない別れではありませんでした。前巻、歴史を追いかけることと、仁の市井での活躍を追いかけること、それぞれの描き分けに苦労していたような印象が残りましたが、この巻は盛り返したように感じます。さて、ここからがこの作品の勝負所だと思います。「龍」のときは、主人公が歴史に積極的に関わりだして「秘宝争奪戦」がはじまってから、急速に作品のリアリティが失われていったように思います。ぜひ、村上先生には、歴史をねじ曲げてもかまわないので、思いっきりぶちかましてもらいたいです。坂本龍馬を救う?ナポレオン3世?いいじゃありませんか。史実に遠慮することなく突っ走ってください。
★★★☆☆ 野風との永遠の別れ
「長州征伐以来世間はタガがはずれた桶のよう」(129頁)になり、再び三隅俊斉の姦計に嵌められる南方仁。にしても、初めて野風を抱きしめた(80頁)のに、すぐに永久の別離が訪れようとは・・・ だが、何となく彼女はまた戻ってくるような気もしてならない・・・
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